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<コラム>【BMSG FES】が単なる“所属アーティストのフェス”ではない理由――【BMSG FES’26】連載第2回

Дата публикации: 03-10-2026 10:00:00



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Text:高橋梓
Photo:田中聖太郎

 10月10日、11日、12日の3日間、東京・お台場BMSG FES特設会場にて【BMSG FES’26】が開催される。今年で5年連続、5回目の開催となる同フェス。BMSGオフィシャルYouTubeチャンネルでは、過去の【BMSG FES】で披露されたさまざまなパフォーマンスが公開されている。それらを改めて観てみると、同フェスが単なる「所属アーティスト総出演のフェス」ではないことがわかる。各アーティストの個性が際立ち、普段とは違う組み合わせが生まれ、何より出演者自身がこの場を楽しんでいることが伝わってくるのだ。そこで、【BMSG FES’26】を前に、過去映像からその魅力を振り返ってみたい。

 まず感じるのは、さまざまなアーティストが一堂に会するからこそ、個性がより色濃く見えることだ。普段、我々が目にするのはグループやアーティスト単位でのパフォーマンスがほとんど。しかし【BMSG FES】では、SKY-HI、Novel Core、BE:FIRST、Aile The Shota、MAZZEL、HANA、STARGLOWなど、さまざまなアーティストが同じステージに並ぶ。同じ志のもとに集まった仲間たちだからこそ共通点もある一方、並ぶことでそれぞれの違いがより鮮明になっているように見える。

 たとえば、Novel CoreとAile The Shota。いずれもBMSG所属のソロアーティストで、楽曲から音楽への熱量が伝わってくる存在だが、その表現は大きく異なる。「A GREAT FOOL」のNovel Coreは、一気に観客のテンションを引き上げるアツさと、大きな会場でもライブハウスでも変わらないようなパフォーマンスで観客を巻き込む力が爆発している。一方、「向日葵花火」で見せるAile The Shotaは、とにかくメロウでエモーショナル。美しい歌声に思わず聴き入ってしまうが、あくまでもポップスとしての親しみやすさを持っている。この2人のパフォーマンスを続けて見ることで、BMSGには同じソロアーティストでも、こんなにも異なる魅力があるのだと改めて気づかされる。


A GREAT FOOL from BMSG FES'25 / Novel Core


向日葵花火 -Live at BMSG FES'25- / Aile The Shota

 そして次に気づくのが、ジャンルもスタイルも違うアーティストが、同じステージ上でそれぞれに成立していることだ。出演アーティストのスタイルはダンス&ボーカル、シンガー・ソングライター、ラッパーで、奏でる音楽もヒップホップ、J-POP、R&B、ロックなど実にさまざま。それでも、各アーティストが登場するたびに会場の空気があっという間に変わっている。

 【BMSG FES’24】の映像を見ると、その違いがよくわかる。BMSG SKYによる「Swan's War」で会場を沸かせた直後、MAZZELが登場すると瞬く間にMAZZELの空気へと切り替わる。BMSG SKYとはまた違う安定したチーム感に加え、スタイリッシュさとアグレッシブさが一気に押し寄せる。「Counterattack」からも、その存在感を感じることができるだろう。


Swan's War -from BMSG FES'24- / BMSG SKY


Counterattack - from BMSG FES'24 - / MAZZEL

 その後、KAIRYU(MAZZEL)とREIKOによる「ICE -Ballad Ver.-」を経て、REIKOが「So Good」でステージを始めると、今度はハッピーな空気が広がる。ソウルフルな歌声で観客の身体を自然に揺らし、音楽そのものの楽しさを伝えているかのようだ。これほど方向性が違うにもかかわらず、各々の持ち味が最大限に活かされているのだろう。単に出演者が多いだけではなく、一人ひとりがしっかりと存在感を放つことで、フェス全体に濃密な時間が生まれていると言えそうだ。


So Good Live from BMSG FES'24 / REIKO

 また、これまでの【BMSG FES】では、普段なかなか見られない組み合わせが実現してきた。例えば【BMSG FES’23】では、出身地をもとに東西に分けた「BMSG EAST」と「BMSG WEST」が登場。東日本出身か、西日本出身かという、ある意味ではシンプルなチーム分けだったが、それが思いがけない化学反応を生み出した。

 同公演の最後を飾った「BMSG EAST vs BMSG WEST - Mashup -」だ。BMSG EASTではSOTA(BE:FIRST)の力強いラップにJUNON(BE:FIRST)、HAYATO(MAZZEL)、RUI(現STARGLOW)の美しい歌声が続き、BMSG WESTではMANATO(BE:FIRST)のグルーヴィーな歌声と、RYUKI(MAZZEL)、edhiii boiによるアグレッシブなラップが組み合わさった。普段の活動ではなかなか見られない組み合わせだからこそ、メンバーたちの違った表情や、新たな魅力が引き出されているようだ。「この組み合わせ、意外といいかも!」という発見に出会えるのも、【BMSG FES】の面白さだろう。今年はどんな組み合わせが生まれるのか。そう考えること自体が、【BMSG FES】の楽しみのひとつなのかもしれない。


BMSG EAST vs BMSG WEST - Mashup - / BMSG ALLSTARS

 そして、同フェスに流れている熱量の高さも忘れてはならない。パフォーマンスそのものだけでなく、MCやメンバー同士の絡みからも、普段のライブとはまた違う空気が伝わってくる。それは、出演者自身が同じBMSGの仲間たちとこの場に立つことを楽しんでいるからではないだろうか。「フェスを成立させるために出演している」というより、「好きな音楽を、好きな仲間と鳴らしている」ような瞬間があるのだ。

 たとえば【BMSG FES'24】。この年はBE:FIRSTの出番の直前までShowMinorSavageのおしゃれな音楽が鳴り、架け橋となるようにSOTAとMANATOがダンスパフォーマンスを披露。そこに他のメンバーが加わり、BE:FIRST全員が揃った瞬間に圧倒的なカリスマ性が生まれている。一方で「Blissful」では、飾らない雰囲気でパフォーマンスを楽しんでいるようにも見える。途中、メンバーが思わず笑ってしまう場面もあり、彼らがその瞬間、その場所を楽しんでいることが画面越しにも伝わってくる。この自然な熱量と高揚感こそ、【BMSG FES】ならではの魅力なのではないだろうか。


Blissful -from BMSG FES'24- / BE:FIRST

 また【BMSG FES'25】では、同フェスのテーマソング「GRAND CHAMP」を、音源では歌唱参加していなかったHANA、STARGLOW(GOICHI、ADAM)も加えたこの日の出演者全員で披露。両グループは同回が【BMSG FES】初登場であり、とりわけSTARGLOWはプレデビュー直後、グループ結成後初のステージであったにもかかわらず、音源にはない、このパフォーマンスだけに用意した歌詞も新たに歌い上げる肝の据わったパフォーマンスをみせた。その2組が楽しそうに、時にパッションをこめて歌う姿をすぐ横で見守るSKY-HIや、一緒に体を揺らす先輩アーティストたち。その姿には、まさにこのひと時を心から楽しむ“高揚感”があふれている。


GRAND CHAMP -from BMSG FES’25-

 こうして過去の映像を振り返ると、【BMSG FES】は「所属アーティストが集まるイベント」というだけではないことがわかる。個性の再発見、各アーティストの確固たる実力、普段とは違う組み合わせ、そして出演者自身の音楽への熱量。それらが重なり合っているからこそ、過去のライブ映像を見れば見るほど、「今年はどうなる?」という期待も膨らんでいく。【BMSG FES’26】でも新たな組み合わせや、この日だからこそ生まれるパフォーマンスが待っているはずだ。開幕を前に、まずは過去の【BMSG FES】の映像を見返してみると、今年のステージがさらに楽しみになるかもしれない。

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